予測不能な時代だからこそ、経営セオリーをクリエイティブに使いこなす。

「直感は、分析・理論より有益な結果を生み出すのか?」について多くの実験がなされ、直感を合理的に理解する試みが学術界を中心に行われています。

もちろん、直感と分析・理論は、両極に相反するものですが、経営者の皆様もお分かりの通り、どちらも重要です。それは、ブランド価値に、基本価値、機能的価値、感性的価値とありますように、レストランで、いくら美味しい料理を出しても、そこが日常空間であれば、あまり、リピートしたいと思わないでしょう。

以前、海外進出した経営者さんと現地法人の立ち上げ時に、現地で打ち合せをしていただのですが、現地法人のマネージャーの方が、ぼそぼそと話す。仕事は、理論的で行動力もあり、忍耐強い。でも、ボソボソと話す。「人事評価が高かったし、能力がある、だから出世もしたし、若くても登用した、でも間違えていた。」ということでした。その経営者は、アメリカでMBAも取得しているし、とても理論的、理由を一応聞いてみると、性格が暗い。そう、そこが陽気な国、ブラジルということを引いても、これでは、現地の部下が従って行こう、がんばろうとポジティブになれないと。

少し、脱線したようですが、ポルトガル語、英語などの語学力の前に、コミュニケーション能力を人事評価として取り入れていたら?リーダーシップはあるのか?

 

 

つまり、直感と理論の優先順位を重要性から紐解くのではなく、時系列的に優先順位をつけるべきだと考えます。

 

変化の激しい時代だからこそ、基本から現状における自社の環境を把握、分析することにより、立ち位置を明確にすること、マクロ環境の変化、競合他社の出現を見越して、方向性を定めた上で、初めて感性が働くと思います。

逆に、いくらマーケティングを学び、ドラッガーを読んでも、感性が無いと事業が軌道に乗らないのは、前述のセオリーが無いのか、セオリー通りすすめても、インスピレーションが足りないのかのどちらかでしょう。

 

■ 現代社会は何色か?

白でも黒でもなく、透明であると思います。ブランディングにマスターブランドか単一ブランドなどありますが、今、飲食チェーン、アパレルブランドなどが、いくつもの商品ブランドを保有していますが、各々のブランドが同じ系列会社であることは、インターネットなどを初め、簡単に公開されてしまいます。

消費者、社会に公開されてしまうから、隠し事をしていてはダメだ、というネガティブな理由ではなく、企業として一つのアイデンティティーしか社会から受入れられない。二面性が価値として受入れられない。ということです。変化の激しい時代に、事業の多角化を図り、事業ポートフォリオを積極的に組むことが問題なのではなく、ポートフォリオの源は、ひとつのアイデンティティーでなければ、マーケットに受入れられません。

 

■地域獲得型とボール保有型は併用できるか?

これは、サッカー、バスケット、ラグビーなどのゴールのある球技で用いられる分析項目ですが、

地域獲得型というのは、ボールを手放してもいいから相手のゴール近くでどのくらい滞在できているか?という指標である一方、自陣でもボールを継続して保有していられるかが重視されるのがボール保有型です。

理想として、相手ゴール前でボールを保有し続けられれば良いですが、相手も自陣ゴールを死守する訳ですから、併用は難しいでしょう。

ビジネスも環境リスクに対応するために、複数の事業を立ち上げて行きますが、その事業それぞれに用いられる戦略が同じなのか?もしくは、違う戦略を用いているのか?を理解して経営することが非常に重要です。

例えば、パチンコ、ゲーム産業とクリーニング産業は、似ていると思います。それは、ファイナンスの面だけですが、前金商売だからです。従いまして、アミューズメント産業の経営者様が利益回収型ビジネスを行い、我慢できずに撤退したことは、私も間近で拝見させていただいたことがあります。

 

これからの不測な時代だからこそ、失敗してもその失敗の理由が分かるように、前提条件を明確にして、ご一緒に歩ませていただけましたら、幸いです。